第2回研修会「認知症のある人へのコミュニケーション・食支援に必要なこと」質問カードへの講師回答
第4ブース
「認知症のある人へのコミュニケーション・食支援に必要なこと」
講師:公益社団法人 大分県言語聴覚士会
株式会社ハビサポ 言語聴覚士 中村 太一氏
【 質問 ① 】
声が出にくい方に練習できる口腔体操はありますか。
【 講師回答 】
声がでにくい原因によって訓練方法が違ってきます。
そのため、一概にこの方法が良いのではとのお答えは難しいです。
しかし、日常生活の中でのコミュニケーション量が十分にあることは
誰にでも必要なことです。まずは、会話機会が増える関り・活動を増やしていく、
歌唱など大きな声を出す機会を増やしていくことが良いかもしれません。
一度、お近くの言語聴覚士や歯科医師に相談することをお勧めします。
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【 質問 ② 】
宅配や移動販売などで何度も同じ食材や総菜を買うけど自分では食べない。
買いすぎを防げる対応があれば教えて下さい。
【 講師回答 】
そのような行動の原因の分析が大切です。
また、その行動がご本人にとってどのような意味を持つのかも考えることが必要です。
ご本人の生活歴などを詳しく振り返りながら原因分析をされると良いのでは
ないでしょか?そして、買うことを防ぐ対策を立てるのか、
買う品物を調整(店員さんと相談し、安いものや腐らないものなど)
する対策をたてるのかなどが見えてくると思います。
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【 質問 ③ 】
食べたことを覚えていない場合は、
どのようにアプローチしていけば良いのでしょうか。
(常に食べ過ぎている)肥満や高血圧です。
【 講師回答 】
覚えていない原因と覚えないといけない理由を整理することが大切です。
健康管理(肥満や高血圧予防)が必要であれば、ご本人が覚えるための
対策が有効か、周囲の働きかけ・環境調整にて食べすぎを防ぐ対策が
有効かなどいくつか考えられる対策をあげると良いのではないでしょうか?
複数の候補から、ご本人に必要なことに近づくには最も効果が得られやすい
対策から取り組み始めると良いかと思います。
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【 質問 ④ 】
特に男の人の支援の時、ついかまえてしまう。
【 講師回答 】
こちらの不安感や悩みなどは相手に伝わるものです。
まずは、関わるスタッフが障害などについて適切な知識を持つことが大切です。
そして、構えすぎず相手に安心感を与えることができるような心持ち・ゆとりを
もって接することだと思います。
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